「言われたことは完璧にやる。でも、それ以上のことはしない」 「『どうすればいいですか?』とすぐに正解を聞いてくる」 「会議で意見を求めても、沈黙が続く」
若手社員の育成において、こうした「主体性の欠如」に悩む人事担当者やマネージャーは少なくありません。 優秀な人材を採用したはずなのに、現場に入ると途端に小さくまとまってしまう。 彼らを「最近の若者は…」と嘆くのは簡単ですが、それでは何も解決しません。
問うべきは、「なぜ彼らは指示を待つようになったのか?」という原因です。
現代のオフィスは、効率化の名の下に、業務が細分化され、マニュアル化されています。 ミスをすればすぐにチャットで指摘され、評価が下がる。 そんな「失敗できない」「正解が決まっている」環境で、リスクを取って新しい行動を起こせるでしょうか? 彼らは、組織に適応するために、賢く「指示待ち」を選んでいるに過ぎないのです。
彼らの殻を破り、本来持っているエネルギー(野性)を解放するためには、環境を劇的に変える必要があります。 「正解がない」「失敗しても死なない」「自分の頭と体を使わないと進まない」。 そんな「健全な修羅場」を用意することです。
マグマリゾートは、管理された快適なオフィスとは対極にある、予測不能な大自然のフィールドです。 ここでは、Google検索も、上司の指示も役に立ちません。 頼れるのは、自分の感覚と、仲間の協力だけ。
本記事では、若手社員の目の色を変え、「自分事」として仕事に取り組む自律型人材(オーナーシップを持つ人)へと進化させるための、マグマリゾート流「野性覚醒キャンプ」の全貌を解説します。

第1章:オフィスという「飼育小屋」を出よ。管理されない環境が「意志」を育てる
過保護な環境の弊害
空調が効き、水もコーヒーもすぐに手に入り、困ったら先輩が助けてくれる。 オフィスは、ある意味で非常に「過保護」な環境です。 生命の危険がない安全地帯(コンフォートゾーン)に居続ける限り、人間の生存本能である「どうにかして生き抜こう」という知恵や工夫は発動しません。 思考停止は、快適さの副作用なのです。
マグマ・アンコンフォート・ゾーン
合宿の初日、参加者は快適なホテルではなく、あえて不便なエリアに連れて行かれます。 「今日の寝床と食事は、自分たちで確保してください」。 渡されるのは、最低限の道具と食材のみ。
テントを張る場所はどうするか? 風向きは? 地面の傾斜は? 火はどうやって起こす? 薪が湿っていたらどうする?
マニュアルはありません。 「雨が降ってきた、どうしよう!」 「火がつかないとご飯が食べられないぞ!」
直面する「生存に関わる課題」に対して、自分たちで仮説を立て、実行し、失敗し、修正する。 このPDCAサイクルを高速で回す中で、彼らの脳は「指示を待つモード」から「自ら解決策を探すモード」へと強制的に切り替わります。 「誰かがやってくれる」という甘えが消え、「自分がやらなきゃ

第2章:失敗の「免疫」をつける。心理的安全性が挑戦のハードルを下げる
「怒られたくない」症候群
若手が挑戦しない最大の理由は、「失敗して怒られたくない」「評価を下げたくない」という恐怖心です。 減点主義の組織文化が、彼らを萎縮させています。 まずは「失敗しても大丈夫だ」という体験を積み重ね、失敗に対する免疫をつける必要があります。
チャレンジ&エラー・クエスト
マグマリゾートのアクティビティは、一発で成功しないように設計されています。 例えば、「巨大いかだ作り」。 ロープの結び方が甘ければ、いかだはバラバラになります。 しかし、湖に落ちても、誰も怒りません。むしろ、ずぶ濡れになった姿を見て大笑いします。
「あーあ、沈んじゃったな!(笑)」 「次はもっときつく縛ろうぜ!」
失敗が「笑い話」や「次の成功へのデータ」として処理される体験。 この「心理的安全性」が担保された空間であれば、彼らは驚くほど大胆に挑戦し始めます。 「こうやったらどうなるかな?」「もっとこうしてみよう!」
試行錯誤(トライ&エラー)の楽しさを思い出した彼らは、オフィスに戻ってからも、失敗を恐れずに新しい提案をするようになります。 「失敗はバツではなく、成長の糧である」。 このマインドセットの変革こそが、イノベーションを生む土壌となります。

第3章:リーダーシップの分散。全員が「キャプテン」になる瞬間
「誰かが決めてくれる」からの脱却
普段の業務では、意思決定は上司が行い、若手はそれに従うだけになりがちです。 しかし、これではいつまで経っても「フォロワー(従う人)」のままです。 全員がリーダーシップを発揮する経験が必要です。
ローテーション・リーダー制
合宿中のミッション(オリエンテーリングや料理など)では、リーダー役を短時間で強制的に交代させます。 「次の30分はA君がリーダーだ。方針を決めてくれ」
突然リーダーを任されたA君は戸惑いますが、決断しなければチームは動きません。 「えっと…こっちの道に行こう!」 その決断が間違っていて遠回りになったとしても、誰も責めません。 むしろ、「A君が決めたんだから、ついていくよ」と支える。
リーダーの孤独と責任、そして仲間が支えてくれる心強さ。 これを肌で感じることで、「上司も大変なんだな」「フォロワーとしてどう支えればいいか分かった」という視点の変化が起きます。 そして、「次はもっとうまく指揮を執りたい」という欲求が芽生えます。 リーダーシップとは、役職ではなく「振る舞い」であることを体感するのです。

第4章:自分の言葉で「意志(Will)」を語る。借り物ではないキャリア観の醸成
「何のために働くのか」の欠落
「なぜこの会社に入ったの?」「将来どうなりたいの?」 そう聞かれて、就活対策で用意したような綺麗な言葉(借り物の言葉)しか出てこない若手が増えています。 自分の本音(Will)と仕事が繋がっていないため、少しの壁で心が折れてしまうのです。
焚き火・自分軸・ディスカバリー
夜のアクティビティは、焚き火を囲んでの内省(リフレクション)です。 ファシリテーターが問いかけます。 「今日、一番心が動いた瞬間はいつ?」 「子供の頃、夢中になっていたことは何?」
炎を見つめながら、自分の過去と現在、そして未来を繋げていく。 「俺、みんなが笑ってくれた時が一番嬉しかったな」 「効率とか成果よりも、誰かの役に立っている実感が欲しいんだな」
会社から与えられた目標(Must)ではなく、自分がやりたいこと(Will)。 それが見つかった時、仕事は「義務」から「自己実現の手段」へと変わります。 「この会社で、これを成し遂げたい」。 その熱い想い(オーナーシップ)を持った社員は、もう誰に言われなくても自走し始めます。

第5章:【実録ケーススタディ】「優等生」が「開拓者」に変わった日
事例1:総合商社(入社3年目・20名)「殻破り合宿」
- 課題: 偏差値が高く優秀だが、失敗を極端に恐れ、前例踏襲の仕事しかしない。「80点で満足する」という風潮があった。
- 実施内容:「ゼロ・トゥ・ワン(0→1)サバイバル」。
- 何もない森の中で、チームごとに「最高の居場所」を作る。素材は現地調達のみ。
- 評価基準は「どれだけ独創的か」。機能性よりも狂気を評価する。
- 成果: 最初は戸惑っていた彼らが、泥だらけになりながら秘密基地作りに没頭。「正解なんてないんだ」「もっと自由にやっていいんだ」と開眼。帰社後、新規事業コンテストへの応募数が倍増した。
事例2:システム開発会社(若手エンジニア・15名)「五感解放キャンプ」
- 課題: PC画面の中だけで完結する思考になっており、ユーザー視点やコミュニケーション能力が不足していた。
- 実施内容:「アナログ・コミュニケーション」。
- デジタルデバイスを没収。言葉とジェスチャーだけで複雑な図形を伝えるゲームなどを実施。
- 相手に伝えることの難しさともどかしさを体感。
- 成果: 「伝える努力」の重要性を痛感。独りよがりなコードや仕様書が減り、チーム内での対話(レビュー)が活発化。開発の手戻りが減り、品質が向上した。
事例3:食品メーカー(若手営業職・25名)「逆境克服リトリート」
- 課題: ノルマへのプレッシャーで疲弊し、やらされ感で営業をしていた。目が死んでいた。
- 実施内容:「チーム対抗・ロングトレイル」。
- かなりハードな山道を、チームで荷物を分担して歩き通す。
- 苦しい時にどう声をかけ合うか、遅れたメンバーをどう助けるか。
- 成果: ゴールした瞬間の達成感と一体感で号泣。「一人じゃない」という安心感を得て、メンタルがタフになった。「この仲間となら数字も達成できる」と、ポジティブな闘争心が芽生えた。

まとめ:若手を信じて、森へ放て
彼らは、私たちが思うよりもずっと逞しく、可能性に満ちています。 ただ、オフィスの狭い箱の中で、その翼を広げるスペースがなかっただけなのです。
マグマリゾートの大自然は、彼らの翼を広げさせ、風を捉える感覚を思い出させます。
「指示を待つな、自分で決めろ」。 口で言うのは簡単ですが、それを体感できる場は多くありません。
この合宿を終えて帰ってきた若手社員の顔つきを見てください。 きっと、迷いのない、野性味を帯びた「プロフェッショナル」の目になっているはずです。
未来のリーダーを育てるための投資を、ここから始めましょう。 マグマリゾートは、若者たちの挑戦を全力で受け止め、応援します。