捨てることから始まる組織進化。MAGMA RESORT

「DX研修を行っても、現場が変わらない」「新しい戦略を発表しても、結局は従来通りのやり方に戻ってしまう」。 もし、貴社がこのような閉塞感を感じているなら、それは「学び(リスキリング)」が足りないからではありません。 むしろ、逆です。過去の「成功体験」や「固定観念」が邪魔をして、新しい学びが入るスペースがないのです。

満杯になったコップに、新しい水は注げません。 まずは、古い水を捨てなければなりません。 これからの時代、企業に求められる最も重要な能力は、新しいことを学ぶ能力ではなく、古くなった知識や習慣を意図的に捨てる能力、すなわち「アンラーニング(学習棄却)」です。

しかし、長年染み付いた「勝ちパターン」を捨てることほど、怖いものはありません。 日常のオフィスにいる限り、私たちは無意識に過去の習慣を守ろうとします。

山梨県・下部温泉郷にあるMAGMA RESORTは、組織が安全に過去を捨て、更地(さらち)に戻るための「解体と再構築の場」です。

本稿では、なぜ組織変革において「捨てること」が最優先事項なのか、そしてMAGMA RESORTでの合宿がいかにしてアンラーニングを加速させるのか、そのプロセスを4500字にわたり解説します。

1. 成功体験という名の「呪縛」

まず、なぜ優秀な企業ほど変化できないのか。 それは、「コンピテンシー・トラップ(能力の罠)」に陥っているからです。 過去に成功をもたらした行動様式が、環境が変わった現在では、逆に成長を阻害する足かせになっています。

「うちはずっとこのやり方で勝ってきた」。 この言葉が出始めたら、組織の老化は始まっています。 アンラーニングとは、過去を否定することではありません。 「過去には正解だったが、未来には不正解である」と、冷静に仕分けを行う作業です。

しかし、この仕分け作業は、痛みを伴います。 だからこそ、日常業務から切り離された場所で、外科手術のように行う必要があるのです。

2. 異界への移動:認知バイアスの強制解除

いつもの会議室、いつもの席、いつものメンバー。 この環境下では、脳は「いつもの思考回路」を自動的に選択します(現状維持バイアス)。 このバイアスを強制的に解除するには、物理的な環境変化、すなわち「転地効果」を利用するしかありません。

MAGMA RESORTに一歩足を踏み入れると、そこには都市の記号が一切ありません。 圧倒的な自然、静寂、そして見たことのない建築。 この「異界」に身を置くことで、脳は「ここはいつものルールが通用しない場所だ」と認識し、過去の習慣(オートパイロット)を停止させます。 環境の違和感こそが、アンラーニングのスイッチを入れるのです。

3. 肩書きの焼却:ヒエラルキーの無効化

組織のアンラーニングを阻む最大の壁は、「役職」や「階層」です。 上司が「正解」を持っているという前提がある限り、新しい知は生まれません。

合宿では、このヒエラルキーを一時的に無効化します。 温泉に入り、同じ釜の飯を食う。 そこでは、「部長」も「新入社員」も、ただの一人の人間です。

「部長、その考え方は古いです」。 そんな言葉が自然と出るようなフラットな関係性を作る。 権威をアンラーニングし、対等な対話(ダイアローグ)の土俵に乗ること。 それが、組織のOSを書き換えるための第一歩です。

4. デジタルの断捨離:常時接続からの解放

私たちは、「常に繋がっていること」が仕事だと思い込んでいます。 即レス、マルチタスク、常時オンライン。 これらの習慣こそが、深く考える力を奪っている「捨てるべき習慣」の筆頭です。

MAGMA RESORTでのデジタル・デトックスは、単なる休息ではありません。 「繋がっていなくても世界は回る」という事実を体感する、認知行動療法です。

スマホを手放し、情報の流入を止める。 すると訪れるのは、退屈ではなく、圧倒的な静寂と、思考の深まりです。 「即応」という強迫観念を捨てることで、「熟考」という失われた能力を取り戻します。

5. 焚き火の儀式:象徴的な「別れ」

アンラーニングには、儀式が必要です。 頭で「捨てる」と考えるだけでなく、象徴的な行為を通じて、脳に刻み込むのです。

夜、焚き火を囲んで行われるワークショップ。 自分たちが手放すべき「古い習慣」「思い込み」「恐怖」を紙に書き出し、炎の中にくべます。

が燃え上がり、灰になって消えていく。 その視覚的な体験は、心理的なカタルシス(浄化)をもたらします。 「私たちは、過去と決別した」。 の前で共有されたその感覚は、翌日からの行動変容を強力に後押しします。

6. 自然の教え:諸行無常の体感

「変わらないこと」を良しとするのは、人間社会の勝手な都合です。 自然界には「不変」など存在しません。 木々は成長し、葉は落ち、また芽吹く。循環と変化だけが、唯一の真理です。

MAGMA RESORTの森を歩くことは、この「諸行無常」を肌で感じるレッスンです。 変化することは、恐ろしいことではなく、自然なことである。 朽ちた木が土に還り、新しい命の養分になるように、私たちの古いスキルも、新しい成長の糧として手放せばいい。

自然という偉大な師匠(メンター)は、変化への恐怖心を和らげ、アンラーニングへの勇気を与えてくれます。

7. 空白(Void)の受容:何もしない時間

古いものを捨てた直後、そこには「空白」が生まれます。 私たちはこの空白を恐れ、すぐに新しい予定や知識で埋めようとします。 しかし、真の変革のためには、この空白(リンボ:過渡期)を耐え抜かなければなりません。

MAGMA RESORTでは、あえて「何もしない時間」をスケジュールに組み込みます。 生産性を求めず、ただ漂う時間。 この空白期間にこそ、脳のシナプスが組み変わり、新しいOSがインストールされる準備が整います。 焦らず、空っぽの器であることを楽しむ。 それは、クリエイティビティが降りてくるための滑走路です。

8. 恐怖との対峙:心理的安全性の確保

「今までのやり方を捨てて、本当に大丈夫なのか?」 アンラーニングには、常に不安と恐怖が付きまといます。 だからこそ、失敗を許容する「心理的安全性」が不可欠です。

合宿というクローズドな環境、そして寝食を共にした仲間。 このセーフティネットがあるからこそ、人はバンジージャンプのように、未知の領域へと飛び込むことができます。

「失敗しても、この仲間がいれば大丈夫」。 そう思える信頼関係(ソーシャル・キャピタル)こそが、組織変革の命綱です。

9. 導入モデル:脱皮の3ステップ

組織が古皮を脱ぎ捨て、生まれ変わるためのプロセスです。

【解凍:現状を客観視する(Unfreeze)】

  • プログラムの幕開けは、現状の否定ではなく、冷静な棚卸しから始まります。 都会を離れ、デバイスを置き、自分たちの現状をメタ認知します。 「何が足かせになっているのか」を、焚き火を囲んで徹底的に洗い出します。 ここでは、批判は禁止。あるのは事実の直視のみです。

【変容:痛みを伴う手放し(Change)】

  • 中盤のハイライトは、古い習慣との決別です。 儀式的に過去を捨て、その後に訪れる空白の時間を受け入れます。 アクティビティを通じて、新しい行動パターン(即興や協調)を身体で実験します。 脳と身体に、新しいOSのβ版をインストールする感覚です。

【再凍結:新しいOSの定着(Refreeze)】

  • 旅のフィナーレとして、手に入れた価値観を固定化します。 捨て去った後に残った「本当に大切なもの(コア・バリュー)」を再確認します。 そして、新しい行動様式を、日常に持ち帰るための具体的なアクションプランに落とし込みます。 生まれ変わった姿で、リゾートを後にします。

10. 変わることを恐れるな

ダーウィンは言いました。 「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である」。

変化とは、何かを捨てることです。 荷物を降ろさなければ、高い山には登れません。

MAGMA RESORTは、貴社の組織が次のステージへ進むために、重たい荷物を降ろす場所です。

過去を捨て、未来を迎えに行きましょう。 その勇気ある決断を、ここから始めませんか。

まずはご相談ください。 組織の進化を止めているブレーキを、共に外しに行きましょう。

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